第一幕:第一番〜第十二番札所の巻

第一回巡礼の概要
・ 2004年9月18〜20日で、第一番札所から第十二番札所までをまわりました。
・ 参加者は指導者 難波さん、犬飼さん、大林さん
     スカウト 太田、佐藤
・ 岡山からの行き返りは難波隊長の車で移動し、巡礼中は指導者のうち一人に 車でサポートしていただきました。指導者のサポートはお寺ごともしくは 道の途中で区切りのいいところで交代しました。
・ 宿泊場所までの行き返り、食料の買出しの時はスカウトも含め全員車で移動。
・ 食事については朝と夜は自炊、昼は徳島の名物を食べよう! ということでうどんや徳島ラーメンを食べました。
・ 巡礼の日程は大体このように進みました。→の所は車移動、〜の所は徒歩移動です。
一日目、二日目は大体田舎の家々の間や、田んぼの中の道(アスファルト)で、 三日目は山道と、バラエティーに富んだコースでした。

1日目
岡山発6:00→徳島着9:00 巡礼開始第一〜第八番札所 →白鳥荘着19:30宿泊
2日目
白鳥荘発10:00→ 第九〜第十一番札所 →白鳥荘着19:00宿泊
3日目
白鳥荘発8:30→ 第十一〜第十二番札所 第十二番発16:30→岡山着21:00
太田 好美

9/18(土)
第一番札所 霊山寺 am8時頃
 朝5時半に集合。
 記念すべき第一回巡礼の一番札所。
 二番札所に行く前に腹ごしらえとしてうどん食す。
 お腹もいっぱい、さぁ第二へLet’s go!



第二番札所 極楽寺 am9時頃
 歩くこと約1kmの所に。
 空海が植えたと伝わる長命杉がある。
 ご飯も食べたし、まだまだ元気!

第三番札所 金泉寺 am9時半頃
 途中、柿・蜜柑・無花果・葡萄の誘惑に
 惑わされつつも、迷いながらも、ひたすら歩く。



第四番札所 大日時 am11時頃
 本尊は空海手彫りの大日如来。
 なにやら感じ良さ気な遍路道発見!
 う〜ん、趣があるなぁ〜 雰囲気出る出る!

第五番札所 地蔵寺 pm12時頃
 お腹も限界。はらへりへりほ〜
 昼飯はご当地(徳島)ラーメン屋へ。
 ボリューム満点、味満点!満足、満足!!



第六番札所 安楽時 pm2時頃
 かつては温泉が湧いていたんだそう・・
 ん?なにやら歩調が怪しいぞ。歩くテンポが・・
 四国の田舎具合に魅了されながらも、歩く、

休憩、歌う、葡萄食う、そしてとことこ歩く。

佐藤 道子



第七番札所 十楽寺(じゅうらくじ)
六番札所からの距離→1キロ
六番までの距離は短かったけど、ちょうど三時くらいの日差しが強くて×2きつかったです。 十楽寺の十楽とは極楽浄土の十の楽しみを得るという意味だそうですが、 お寺に着くと皆ベンチにどっしりと腰を下ろしました。はぁ〜休まる〜!! この感じが極楽浄土の楽しみ?!先を歩いていた若い女性二人も休んでいました。 何かあったのかなっとつい考えてしまうのは私だけではないのでは。 お経をあげ、納経を済ませると昼から用事で抜けていた難波さんからの連絡がなかったので、 「次まで歩けということかな」ということで、本当はここで終わりたかったのですが(笑) 次の札所まで行くことに。

第八番札所 熊谷寺(くまだにじ)
7番札所からの距離→4.2キロ
7番札所を出たのが4時前くらい。距離が4.2キロと長いので納経の時間(5時半)に 間に合うかどうか微妙な時間でした。でもあとの日程のことも考えると 8番まで入っておいたほうがいいので行くことにしました。 高速道路沿いにアスファルトの道をひたすら進むと、廃墟と化した牧場が。 徳島には牧場が多いみたいです。しかも黒毛の牛が。 黒毛和牛が食べれたらいいな〜なんて考えていたら、 牧場の向こうに「無農薬野菜直売所 お遍路さん接待します。」の看板。 その先に古い小屋があって、中に休めるように机と座布団がありましたが、 なんだか暗くて古くてちょっと入る気にはなりませんでした。 初のお接待(!)のチャンスだったのですが・・・。 小屋の隣の部屋は野菜や果物の直売所でした。 ナス、玉ねぎ、にんじん、イチジクなどスーパーより安い値段で販売してました。 そこで晩御飯のメニューのカレーに入れるジャガイモとおやつのみかんを買いました。 さっそくみかんを食べると、んま〜い!!残りの道もこれで乗り切れそうです。 その後、2キロほど歩いて、私たちがお寺に着いたのは五時過ぎてました。 なんとか納経時間には間に合ったので、一安心。先に納経を済ませて、 その後ゆっくり本堂と大師堂にお参りしました。 今日の巡礼はこれでおしまい!!また明日頑張ろ〜う☆

○18日宿泊場所 第十番札所の近く、金清温泉白鳥荘の公園
(温泉の方に無料で貸していただきました。)
(一泊目)インターネットで見つけた無料の宿泊場所。8番札所から車で移動してきました。 道路沿いにあるので車がたくさん通りましたが、炊事場、トイレ、喫茶店のようなテーブルと いす(!)がありとっても便利な場所でした。こんなところがただで使えるなんてありがた〜い☆ 歩いていけるところに温泉(一人300円で安い!)もあり、しっかり浸かって一日の疲れを癒すことができました。 温泉の後はご飯の準備。メニューはひき肉となすのカレーと野菜サラダでした。 そしてそのままお話タイムに突入!!スカウト二人は、経験豊富な指導者三人から就職のこと、 人生のことなど色々教えてもらいました。普段の面白おかしくやっているのとは別の指導者の姿を見た気がしました。 ・・・勉強になるな〜!!こんなふうに熱く語っていたら気が付いたら2時(!!)でした。 明日も早いのでいいかげんに寝ます・・・おやすみなさい。



9/19(日)
○二日目は朝7時起床です。すぐに歯磨き、ご飯作りに入ろうと蛇口をひねると、 なんと水が出ません!!昨日使いすぎたのでもう使うなということなのでしょうか? 水が出ないと何にもできない。でもただで借りているので文句もいえず、 困って指導者の方に近くまで水を汲んできてもらいました。これでやっと準備ができます。 朝ご飯は味噌汁、ご飯、すき焼き味ふりかけ(本当にすき焼きの味がしました!)をつくりました。 食事の片付け、テントの撤収などを終えて十時に宿泊場所を後にしました。

第九番札所 法輪寺(ほうりんじ)
8番札所からの距離→2.4キロ
(実際は宿泊場所から車で直接行ったので歩いていません)
二日目はここからのスタートです。この日も晴天でとっても気持ちのいい、もしくはきつい日差しです。 手を清めて本堂にお参りに行くとたくさんの小さな小さなわらじが奉納してありました。 松葉杖でしか歩けなかった人の足が完治したという言い伝えが残っているそうです。

第十番札所 切幡寺(きりはたじ)
9番札所からの距離→3.8キロ
9番から10番までの道は田んぼの中の、のどかな田舎道でした。 四国遍路道はところどことに遍路道を示してくれる看板やシール、 石の標識があってとっても歩きやすかったです。 時には「南無大師遍照金剛」や「がんばって、もう一息」、「ご苦労様です。」(笑)などと 励ましの言葉がかかれていることも。それをたどっていけば迷うことはないようになっています。 ありがたいですね。十番札所は山の中腹にあり、門前町のようなところの道に入ったところから、 急に坂がでてきました。それが15分くらい続いたところでお寺の門が見えました。 着いたと思ったら本堂があるところまでにはそこからあと333段(!!)の階段が残っていました。 ひぇ〜!ようやくのぼり終えると広い境内が。スカウト2人は一息ついてから さらに階段の上にある二重の塔を見に行きました。 国の重要文化財に指定されているだけあって迫力のあるどっしりとした塔でした。 また、そこからの眺めが最高!広い平野にたくさんの家々が見えて、感動しました。 下の門前町に下りてきたらちょうどお昼時。手打ちうどんのお店に入って皆で冷やしうどんを食べました。



第十一番札所 藤井寺(ふじいでら)
10番札所からの距離→10キロ
11番札所は山のふもとにあるというのが地図には書いてあるのですが、山なんて近くにない! はるか向こうの山まで行くってこと!?見るからに長い道のり・・・。 しばらく歩くと吉野川を渡る道に出ました。吉野川には中洲があり、そこには広〜い畑が広がっていました。 その中を歩いていくとどこまでもどこまでも続く中洲。周りを見ても川が見えません。 そして休めるような日陰も見当たらず炎天下を歩いていきました。 畑ではキャベツの苗を植えているおばちゃんがいました 。話をすると台風などで水かさが増えると胸のあたりまで水がきて作物がだめになってしまうそうです。 やっと中州の終わりに日陰を見つけて一同、ほとんど無言で座り込みます。 どっこいしょっ!!吹いてくる風が気持ちいい〜!! しばらく休憩してから吉野川を渡ってゴールを目指します。 だいぶ藤井寺に近づいてきた時、後ろにいたはずの親子の遍路さんが私たちを追い抜いていき 、あっさりビリを譲られてしまいました。この日も無事に目標まで歩けたのでよかったです。 参拝、納経を済ませ、昨日と同じ公園まで車で戻りました。



○19日宿泊場所 第十番札所の近く、金清温泉白鳥荘の公園(前日と同じ場所)
スーパーでご飯の材料を買って公園に帰ると、先客で鍋をやっている若い男女のグループがいました。 恐る恐るテントを張ってもいいか聞き、一緒に場所を使うことに。 設営、ご飯の準備をしていると鍋を持ってきてくれたり、ガスを使わせてくれたりと何かと友好的でした。 ご飯のメニューはあっさり和食で炊き込み御飯、味噌汁、ししゃも、冷奴、なら漬をつくりました。 炊き込みの素を使わなかったのは指導者に誉められましたが、調味料の味加減がわからなくて濃い味になってしまいました。 あまった炊き込み御飯はおにぎりにして明日食べることに。 味噌汁と炊き込み御飯は多めに作って明日の朝ご飯にしようとして、寝る前にテントの前室においておきました。 ・・・これが悲劇の幕開けでした。そしてこの日は十一時過ぎくらいには就寝しました 。明日は山道だ、がんばるぞ〜!!ではおやすみなさい・・・。

9/20(月)
○最終日は6時半起床。水が出なくなるのはわかっていたので前日に汲んでいました。 すぐご飯を・・・と思ったら前室に置いておいた味噌汁、ご飯、おにぎりに無数のアリ(!!)が寄っていました。 ぎゃ〜!!!味噌汁は、アリをすくってもすくっても、温めると対流に乗ってどんどん出てきます・・・。 んも〜、名づけてアリ汁!!ご飯はアリ飯!! ローバーの新しいメニューができました(涙)。 でも味に変わりはなく、アリのことを考えなければ中々の味でした(強がり?)。 ご飯、撤収を済まして出発したのが八時半くらい。 昨日の藤井寺まで車で行きいよいよ12番札所までの巡礼スタートです。



第十二番札所 焼山寺(しょうざんじ)
11番札所からの距離→11キロ
今回のハイライト、二つの山越えの道を行きます。この道は弘法大使様が通った道と同じ道なんだそうです。 遍路転がしと呼ばれる急な下り坂あり、遍路道一の上り坂ありのハードな道です。 でも前の日までのアスファルトと違って土の道なので、足がとても楽です。 歩き出してすぐ見晴らしのいいところに出ると、昨日歩いてきた吉野川、その向こうの山の中腹に十番札所が見えました。 結構歩いたなあ!と自分たちの功績を確認しました。その後は徐々に山に入っていき一つ目の山の頂上へ向かいます。 途中、標高500mのところに柳水庵があり、そこで昼休憩をしました。そこが約半分の地点でした。 その後も杉林の道をひたすら上っていくとようやく石の階段が現れました。一つ目の山頂、一本杉庵に 着いたようです。標高740m。階段の上には弘法大使様の像、その後ろに樹齢?年のどでかい杉の木がそびえていました。 こんなところまでよく像を持ってきたもんだと昔の人のすごさを実感。ここからは集落まで下り道が続きます。 遍路転がしといわれるだけあって急な下り坂です。そこで遍路転がしの餌食になった指導者N波さんとI飼さんは コサックダンスの練習をしたんじゃ!と言っておられました(笑)。 集落は標高400mなので1.5キロで一気に300m以上も下っています。 そこから焼山寺までは2.3キロでまた300mほど登ります。その登りの道に「遍路道一の坂」(!)とありました。 大師様もこの道を行ったんだと気合を入れて最後の坂を行きます。 あと1キロという所で心配していた雨が降り出しましたが大降りではなく、合羽を出さなくてもすみそうでした。 そしてついにやってきました!焼山寺!!四時頃着いたので全部で約7時間の道のりでした。 山道ではほとんど人を見ませんでしたが、お寺にはたくさんお遍路さんがおられました。 歩き遍路はほんとに少ないですね。最後は皆さん足がふらふらになりながらもお参りと納経を済ませました。 納経をしてくれて方たちはなんだか他のお寺よりとっても丁寧に対応してくれて、 ここまで来たかいがあったなぁと思わせてくれました。



おまけ→さぁ!目標の12番まで到達できたし、あとは徳島ラーメンを食べて帰るだけ!です。 大日寺の近くにある小さなお店、たかはしという徳島ラーメンのお店に行きました。 鶏がらしょうゆのスープに細めん、チャーシューは豚肉の薄切りをしょうゆベースのたれで煮た物でした。 お店をやっているのがお年寄りだったのでこの味を食べられるのももうないかもしれないと心していただきました。 この他の具で卵の黄身が乗っているお店もあるようです。徳島の味覚を最後に満喫して大満足で家路に着きました。
太田 好美



会計報告
支出 高速代 坂出〜板野ICの往復
ガソリン代
食材費(4食分)
合計
一人あたり
12,500円
3,451円
4,851円
20,802円
4,160円
納経料
朱印代

×12寺分
 
300円
200円
500円
6,000円
この費用は予算から出ます。
会計についてはガソリン代、高速代、食費は5人で割り勘。 お寺での費用は一寺500円でした。





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